felt

最初にfeltのギター聞いて思ったのが、違和感。変なアルペジオだ。クセがある。味がある。節々がおかしい。面白い。はまると抜けられないよ〜。そこに見事に答えてくれたテキスト!http://homepage.mac.com/pravda/music/music0011.html[0015]参照

フェルトやその他の大きく「ネオアコ」とくくられるバンドに共通する概念の一つに「ブルースしない」というのがある。・・・簡単にネオアコを音的に説明すると「ブルースしないフォーク、クラッシック・スパニッシュ、ジャズ、ボサ・ノヴァ・ギター+白人ファンク・ベース+ロック・ドラム」となる。・・・で、このフェルトの黄金期を支えたモーリス・ディーバンクのギターは「絶対にブルースしない」典型。スパニッシュ・ギターが根本にあって、ストラトキャスターを弾いてるのだが、まずチョーキングは絶対にしない。ビブラートはもしやってもヴァイオリン式で、弦に対して平行な指の揺れでかける。・・・このへんの潔さがネオアコ特有の清潔感を生む。汗くさくない音楽になるわけだ。

○ 一般的なギターテクを身につけると、誰しもブルースギタリストになってしまう。*1で、sonic youthも繋がるわけだ。あの人たちも絶対にブルースしてるわけがない。だから、あんな戦慄する美しいアルペジオが慣らせるんだ。オゥ!

  • ○ ブルースギターにならない道=フォーク/クラッシック・スパニッシュ/ジャズ/ボサ・ノヴァ/トラッド、のギター

・・・「ディーバンク節」・・・がこれまた独特のつぶやきヴォーカルの「ローレンス節」と折り重なって何ともいえない不思議な世界が構築される。このころのアルバムの曲をよく聴くと、ふつうの「ヴォーカルが主旋律」で「ギターがコード+裏メロ(ハモリやオブリガード)」ではなく、それが逆転したような形の曲が多い。・・・その独特の美学が「ジャンジャカ、ジャンジャカ」の上に「ラーラーラー」というふつうの「歌」のフォーマットに拮抗しているのだ。いくら荒く、でかい音で、なげやりにしたところでこういうふつうのフォーマットから逃れられていない「パンク」より、フェルトの音楽は「既存のフォーマットに反抗」している。しかも美しい。

後半部も納得。ファーバンクの歌うアルペジオギター+ローレンスの無調ボーカルだよ。そんなんねぇよ他に。私にとってはストーンローゼスより斬新なバンド!

*1:一般的なギターテクを身につけてしまった人が手癖では絶対に引けないギター、この辺の、響きの面白いものをいろいろ拾ってくれば、新鮮なギターになると!