2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

鷲田清一×永江朗 「てつがくこじんじゅぎょう 〈殺し文句〉から入る哲学入門」

P194アリストテレス『形而上学』 鷲田 必然性っていうのは、原因/結果で考えると、いつでも一本線になる。人生、分かれ道がいっぱいあっても、一本の因果で道は決まっていた、っていうふうに。いまの「私探し」とか「アイデンティティ」っていうのは、ぜん…

木地雅映子「氷の海のガレオン」より抜粋

P30 「うちってテレビがないじゃない、前にそれを言ったら、みんなすごいびっくりして、『じゃ夜はなにしてるの?』って聞くんだよね。それで、『本を読んだり、ひとりで考えごとしたり』、あとなに言ったっけな、あと、そう『庭に出てぼーっとしたり』って…

橋本治「人はなぜ美しいが分かるのか」まとめ

まず「感動」がある。 一時的、突発的襲撃。判断停止。思考の混乱。 その感動はのちのち、分析が必要に成るかもしれない。分析がどの程度必要かも分からない。なんで分析も何の役に立つのかも分からないのに、こんなに感動しているんだろう…という戸惑い。 …

永井均「子どものための哲学対話」まとめ

生まれ(生まれつき) ネクラ なにか意味のあることをしたり、ほかのだれかに認めてもらわなくては、満たされない人。下品。 道徳的な善悪を重視しがち。自分の外側にしかたよるものがないから。 ネクラな人がちゃんとした人になるにはね、なにか人生全体に…

保坂和志「書きあぐねている人のための小説入門」より抜粋

小説とは、「個」が立ち上がるものだということだ。べつの言い方をすれば、社会化されている人間のなかにある社会化されていない部分をいかに言語化するかということで、その社会化されていない部分は、普段の生活ではマイナスになったり、他人から怪訝な顔…

京都府京都文化博物館 帰ってきた江戸絵画 ギッターコレクション

art

やっぱり酒井抱一。 この前の日曜美術館で、この人がなぜ浮世絵を描かなかったのか(武家出身で浮世絵を描くことを禁じられ、茫然としていた時、琳派を発見。これだ!と私淑した)が分かってすっきりした。 弟子の鈴木其一さんも、絵は似てるんだけど、空間…

京都市美術館 ワシントンナショナルギャラリー展

art

この展覧会の存在を忘れてて、なんとなしに入ってから、気づく。印象派ってことはいとしのセザンヌがあるかもしれない! そして最後から2番目の部屋が、セザンヌの部屋だった。年代別に並んでて、晩年ほど、いい。 セザンヌが魅せたいようにいがむモノたち。…

京都市美術館 フェルメールからのラブレター展

art

開館30分前に着く。やはり行列だったけれども、真っ先にフェルメール部屋に向かえば、間近でじっくり見れた。 やっぱり青衣の女が一番。大きな空白が効いてる。そして女の人がうつむいてる分、内側にこもっていく祈りみたいな力がある。 自分とそう変わらな…