「ピアニスト」ミヒャエル・ハネケ

まず、主役2人の役者さんが本当に弾いているのにびっくり。ショパンをサラリ。ヨーロッパ(の役者)恐るべし。

見終わった後の後味の悪さに一度はVTRをゴミ箱に放り込んだものの(映りが悪かったせいもあるけど)、監督と原作者のインタビューを読んだら*1、・・・これは私の映画だ!とか逆に思い出してしまう有様。

前半は、「これ、演技を大げさにすると韓国ドラマだよね」というシーンがいくつもありました。監督も「メロドラマの常套形式を利用している」と言っているし、メロドラマとしても楽しめる。まあ、最後には・・・・・・ですが。
監督は、クレバーだね。自分の目指す方向が分かっていて、そのための方策が分かっている。


原作者のエルフリーデ・イェリネクさんいわく、

女性にとっては誕生と子供の教育の範疇から外れたもののほとんどすべてが野望だと見なされているんです。

ヨーロッパでもそうなのか?哀しい。

(ポルノは)言いなりになる女性を保持しておきたいために考えだされた計略だ

うんうん。幻想って分かっている人はいいんだけど。「レイプされたけど感じてきちゃった」とかいうのは、あり得ない、とか許せない、とかいう感覚をもっている人であれば。(がんばれフィオナ!)


 愛は、妄想で、頭の中で作るもの。だからどんなに素晴らしくもどんなにつまらなくもなりうる。
 ポルノは、妄想で、男の人に都合のいい世界。だから、女の子はそのゲームに参加するか、はじかれるかしかない。