「新選組!!〜土方歳三最期の一日」

 これを観た人向けに言うとさ、戦う気まんまんの土方歳三を止めようと思った時に、「戦争反対!」「平和で行こうぜ!」で止められるわけがないと。あの状態の土方を止めようと思ったら、戦い屋の気持ちをよく知っていて、かつ逃げ腰にならず刃をつきつける勇気のある人でないと、止められない、そういうことだと思う。
 ドラマ自体はサイコウだったね。「12人の優しい日本人」みたいな密室劇の部分がたまらなかった。榎本と土方のやり取り。2転3転する力関係そして感情。スリリングだった。
 あと、「お前に近藤勇を重ねたのが間違いだった」とか、「死に場所を探してた」とか、一人の人が一人の人をどれだけ強く思うことができるのか、という本編と同じテーマがガツンと流れていたのも見応えがあった。