アイスジュエリー2009金沢 6.28

会場に着くと消毒液。入ると「スケート関係者に豚インフルエンザ感染者が3名、濃厚接触者8名とともにホテルに隔離されております。プログラムの一部変更をご了承下さい・・・」。実際には、エアリアル、アクロバット、群舞の女子一人が前日より欠けていた様子。エアリアルとアクロバットは前日受けに受けていた様子なので見れずに残念。まあ、主要選手が欠けなかったのと、公演自体が中止にならなくて本当に良かった。


太田由希奈とジョニー目当てでいったのに、由希奈さんが古傷(靱帯損傷)で欠場。金沢のお客さんがとてもいい感じだったのでぜひ見せたかった・・・。会場には花輪が7つ届いていたのですが、荒川静香4つ、織田信成1つ、そして我らが太田由希奈が2つ。

右の花輪「一ファン」って!



驚いたのが人力ザンボことスキッパー隊。いや本物のザンボも出動してましたが・・・。右の方はボナリーの穴探しか?


そして、一番お客さんに受けていたのは弾幕攻撃かも。アメリカ国旗とスイス国旗の乱舞に「うわ」「あのTVで見るやつ!」って、めっちゃどよめいてました。そんな反応も新鮮。


ニューフェース

  • 村上大介 スピードなかなか速い。ヒップホップなかなか踊れてた。
  • 村上佳菜子 出てきた瞬間「可愛らしい〜」の声が。スピードはやや遅いか。楽しませようと頑張っているけれど、余裕と間が足りずにお客さんがリアクション入れづらい感じ。ウケを取る余裕と間って会話でも本当に難しいよね・・・(遠い目)・・・。がんばれ!
  • 羽生結弦 あのヒョローンとした中学生みたいな子が、こんだけ雰囲気たっぷりに演じるとは。一挙一動ふてぶてしいくらい、エナメル革パンの似合うキャラクターになりきっていました。ジャンプの切れも良かった。彼は大器かも。アダム・リッポンに追いつけ追い越せ!


ファニー!

  • ヴィクトール・ペトレンコ
    • 第一部はおじさんがたどたどしくも優雅にジャンプします、というプログラム。ペンギンのようで愛らしい。
    • 第二部は女の人の人形を足にくくりつけての一人アイスダンス。腰や肩にはマジックテープがついていて、時折組ませてタンゴっぽく。人形といえども高速で動いていると本物に見える瞬間があって、ただのステップがものすごい近距離シンクロステップに見える!ジャンプは女の人にGかかりすぎ!女の人の腕ブンブンぶんまわし・・・って骨折れてるから!涙出るほど笑う。ペト様、そのエンタメ精神ジョニに教えてやって。
  • リード姉弟 万人受けするEx。まず、お姉さんがいかにもヒップホップな格好をして出てきて、ラジカセでヒップホップ流しだし、踊り出す。そこに、弟が、ザ・クラシックな格好をして白鳥のように手を羽ばたかせながらやってきて(ってまんま俺たちフィギュアスケーターのジミー!)、曲をモーツァルトに変えて踊り出す。姉は憮然。ところが徐々にモーツァルトのリズムが黒くなってきて・・・・・・一緒に踊り出す!という流れ。会場を出ていく瞬間までしっかりキャラ作りしていて最後の最後まで受けていた。実力の割にはExの機会多い彼らにとって、きちっと印象づける良いプログラム。


ベテラン

  • 井上怜奈、ジョン・ボルドウィン組 もしかしたら田舎で一番有名な選手になってしまったのかも。去る間際まで年輩の方たちからしみじみと、温かみのある「がんばってー」が送られてました。CM浸透率恐るべし。演技自体もペアが一組ということで目立つことに。リフトから振り回して降ろす技では「うわ!」「キャー!」・・・新鮮な反応!
  • スルヤ・ボナリー 同じく、バックフリップのたびに「キャー!」・・・新鮮。
  • 織田信成 新Exの前評判が良くないので、「またシリアス系か・・・昔のファニー路線に戻ればいいのに」と思っていたのだけれど、実際に見てみたらファニー路線の上にことごとく受けないという悲しいプログラムになっていた。頑張って演じている分なおさら・・・。振り付け師出てこい。
  • 本田武史 ジャンプが決まっていた。


閑話休題 斜め前に、男子が色気出し始めると正視できないおじさんが。

ふふふ。

  • 荒川静香 その「気まずいおじさん」が見入っていた。
  • 安藤美姫 とてもいい。大仰なくらいドラマチックな曲に気持ちがしっかり入っている。一昨年の世界選手権(途中棄権。中野由加里が4位の大健闘)ではもう終わった扱いされたけれども、逆にそこからかつて無いほどメンタル面が安定してきてる。今年も一波乱起こしてくれそう。そして合唱曲が効果的。ルネサンス期の合唱曲で誰か滑らないかなー。
  • ステファン・ランビエール
    • 第一部はバラード「行かないで」。タンゴではないのにタンゴの経験が生きてる。ステップのところどころが自然と「タタン!」というリズムになって、それがなんとも独特。膝回転タンゴステップには拍手喝采(私一人が)。
    • 第二部のタンゴは独壇場。キレキレ。ジャンプがすべて高い。目の前で跳んだときには「ドッ」と地響き、「おおお!」と反応。トリプルアクセルの呪いから解かれて気持ちに余裕が出てきたのか。
  • ジョニー・ウィアー
    • 2回転多し。決まっても低い。ランビのジャンプが出色だったたけに調子の悪さが目立つ。聞いた話では全公演よろしくなかったようで。この前の韓国のショーでも良くなかったようだし・・・。
    • 第1部、「愛の賛歌」ザ・ジョニなジョニ印の金太郎飴的プログラム。少しいつもと違う工夫もあったけれど、大きな工夫ってほどでは。褒めるとすればゆっくりの中にも雰囲気たっぷりで、ノロいんじゃなくって余韻の残る間。そして一瞬かいま見える顔が美人・・・すみません。顔ばかり追って。
    • 第2部、「ポーカーフェイス」超楽しみだったのですが、・・・テレビ向けのプログラムだったのかも。エロ顔もセクシーポーズも遠目で楽しめるものではないし・・・・・・って、決めポーズが全部一番遠いサイドだったから落としてるわけじゃないんだからね!(ツンデレ)。まあ、どっちが正面を向くかって言うのは2分の1の運。全公演プラチナで見た方が「3回こっちサイドで見れた!」と喜んでましたが、それが諭吉1.5枚と諭吉6枚の差の帰結かも。良いところは、踊りはすごく上手くはないけれども、GAGAサイコーDIVAサイコー!好き好き!という感じは伝わってきて微笑ましい。あとメイク通り過ぎて特殊メイクの域に入ったサイバーメイクが毎回違っていたというコスメフリークっぷりも流石。
    • ・・・なんだろう。この絶妙に貶めている感じは。実際、韓国のショーでパトリック・チャンと見比べて落ち込んでいる人の気持ちがわかりました・・・。まあでもあとは欠点を上手くカバーしてくれるデヴィット・ウィルソン大明神ですよ!それでジャンプが戻ってくればそれなりにいける!(はず)


全体として、大変良いショーでした。これで太田由希奈フェイエラ・スカリ組までいたらどんなに豪華になっていたことやら・・・。空恐ろしいくらい。