京都市美術館 フェルメールからのラブレター展

 開館30分前に着く。やはり行列だったけれども、真っ先にフェルメール部屋に向かえば、間近でじっくり見れた。
 やっぱり青衣の女が一番。大きな空白が効いてる。そして女の人がうつむいてる分、内側にこもっていく祈りみたいな力がある。
 自分とそう変わらない年齢でこれを描いたと思うと感慨深い。

suede

 sex pistolsのbodiesが流れる。さっきまで出演してたライドン先生への敬意?
 客は2割も居ない。バンドが気を悪くするんじゃと思わせるレベル。でもブレッドは冒頭から全力。そしてdrowners→she→trash→filmstarという流れ!
 ファンも熱い。1stはともかく、3rdが好きというのは少数派かと思っていたが、「trash」「beautiful one」をフルで歌える人の多いこと。


 僕らはゴミのようなものなのかも(trash)。でもだからこそ「beautiful one」だ。「冴えない人生を全力で祝福せよ!」というメッセージ。
 同時代ならpulpがまさにそれを体現してた。ん? 今思うと、suedepulpの影響を受けたのでは? 調べてみると、pulp「common people」1996年2月→suede「coming up」1996年9月。やっぱり「trash」や「beautiful one」は「common people」や「mis-shapes」への返歌だったのかも。あれだけ強度のある歌詞をぶつけられて、だまっていたら男じゃないよな。
 その歌詞があるからこそ、懐メロにならない。むしろ、「労働者階級大変だなあ」と思っていたあの頃より、ずっと身近な歌詞だ。


 1stと3rdしか知らない状態で行ったので、半分以上知らない曲だった(汗)。
 でも、英語圏外の人も、初見の人も巻き込むパフォーマンス。「singing!」って歌わせる所が「ナーナーナーナー」とか簡単な所で的確なので、1回目聴いて覚えれば後は通のように合唱に参加できる。
 知名度の低いバラードでも、降りてきて間近で歌うなどテンション下げさせない。夢から覚めさせない。ライブでとくめくの久しぶりw
 ギターの人も、もちろんバーナードみたいに持ってかれるギターではないけれども、世界観は壊していないギターだった。


 終わってメンバーが引っ込む。気づくとプライマルが終わってレッチリが終わって9割の入り。終演後の渋滞に巻き込まれまいと足早に去る人はわずかで、拍手が止まない。アンコールは「サタデーナイト」。ぴったりの歌詞。しみ入りわたる。

drowners
she
trash
filmstar
animal
to the birds
wild ones
we are the pigs
killing of a flashboy
can't get enough
everythig will flow
pantomine horse
so young
metal mickey
heroine
new generation
beautiful ones

saturday night

 確かに単なる懐メロ同窓会なんだけれども、、過去の曲をやる再結成ツアーは最後らしいので、一夜の同窓会ということで許してもらおう。今後は今後のsuedeに期待。


ベストアクト:UKロックの底力をみた。suede


 14日は不参加、マーズボルタが心残り。ラスト3曲以外は全部新曲だったとか。攻撃的な布陣。しびれる。

primal scream スクリーマデリカlive。

 黄昏時。スクリーマデリカで踊るぜ!って人達が集結。

  • ボビーの変わらなさ。痩せ形は得。バラードもしっかり歌い上げてた。
  • ベース、マニ! やつれてないか?
  • キーボード、ダフィー! フェルト時代から愛してる。*1
  • さすがにコーチュラみたいにゴスペル隊は来ていなくて、1・2人だった。ホーン隊も居なかった。

1.Movin’ On Up 
2.Slip Inside This House
3.Don’t Fight It, Feel It 肝のキーボードの音があまり聞こえなくて残念
4.Damaged →ここでレッチリ目指して移動する人多し
5.I’m Comin’ Down
6.Higher Than The Sun これぞ聴くドラッグ。映像も含めてトリップできた。
7.Loaded →ここでsuede目指して脱却
8.Come Together
9.Country Girl
10.Jailbird
11.Rocks

 途中までしか観なかったけど、曲が良い。古びない。

 今後も今回のようにスクリーマデリカメインに、人気投票で上位の曲やるってどうでしょう? 私はImperialに一票

…まあ十中八九無いが…סּ_סּ

*1:フェルト時代の最高のオルガン・ロック→http://www.youtube.com/watch?v=NvVX9-TyMWY

Public Image Limited

 演奏良かった。全然古くない。リズム的に踊りやすい。

  • 中東のギターの音格好いい(ダムドの人らしい)。
  • ドラムの人がpop groupと兼ねてるとは。3日間で5ステージ? 恐るべし。
  • そして常に叫び続けるジョン・ライドン、大画面で表情見ると、本気。そして身振りがファニー。

 
 歌詞はよく知らないけれど、「this is not love song」とか、相当皮肉めいてるんだろう。何か裏にあるという予感でわくわくする。そして夕焼けの中の「rize」! 「public image」をやってくれなかったのが残念。

 ファンの人達の感想を見てみても、「ジョンの歌も、バンドの演奏も、今までで最高!」との意見が多い。嬉しい。http://selfkleptomaniac.org/archives/1732

 summer sonic大阪 8/13(土)

 バスは前売り券買っていたものの30分待ちで、さらに橋で渋滞に巻き込まれる。一つ前のusj駅からタクシーに乗った友人は、違う橋から渡ってノーストレスだったとか。
 腹ごしらえをしようにも、36.2℃… 食欲は無いけれども今後のために何とか口に入れなくては、と「塩鶏うどん」を。かき氷併設の店は、かき氷の氷で冷麺にしてくれるので有り難い。
 500ml PEPが250円。フジより50円高いಠ_ಠ


Two Door Cinema Club ご飯中、良さげな音が聞こえてくる。
Friendly fires 途中まで見る。盛り上げ方がワンパターンかな…あと暑い…と撤退。
metronomy 曲が面白い。飽きがこない。演奏もしっかりしてて曲の魅力をよく伝えてる。似顔絵を映すのもバンドの雰囲気にぴったり。
the pop group リズム的に踊りやすい
ジョンスペ 最初はテンポ速い曲が休み無く続く。Dr.のラッセルが大丈夫か不安になるくらい。途中からはテンポ落とした渋いブルースタイムが延々と。最後にベルボトム。有名な曲このぐらいしかやっていないんじゃないか、というストイックさ。曲の途中で緩急つけて盛り上げたりしない。でも、ブルースってそもそもこういうものなんじゃないか、とも思った。

wilco

 cakeの途中から外人さんがどんどん脱却していく。行き先はもちろんケミカル。外人さん好きよね、ケミカルとかファットボーイスリムとか。ダンス好きが遺伝子の中に組み込まれてるんじゃないか。日本人がなんだかんだで情緒的な歌が好きなように…とか考えてたら、友達もケミカルに行ってしまった…orz
 もちろん、残っている外人さんもいる。VIVA少数派! インディーロック好きなのね。いや、もうロックという存在自体がインディーなのか…。

 さて、wilco
 味付けは繊細で今っぽいのに、がっつりメロディアス、カントリー、骨太ロック。「Impossible Germany」のギター3本の絡み合いで広がる景色。ギターソロでの高揚。
 そして、曲も構成も演奏力もすべてがうんとレベルが高いから、ノイズの海にもまれても、ドラムが大暴れしても、大丈夫。

 「Via Shicago」は凄かった。美しいカントリーソングを続けるベースとgtvo。それ以外が突如ノイズの海に…そして晴れ間のように元に戻る。
 期待とわくわく感がずっとある100分間20曲。


 帰ってから調べてみると、2004年に加入したギターの人が効いてると思った。

 ネルスはフリー/アヴァンジャズ畑のギタリストで、不穏なノイズやらインプロやらをやらせたら一級品*1  *2 *3

 もちろん、ネルス一人に頼っているのではなく、他のメンバーが上手いからネルスも思う存分暴れられるし、その逆もあるだろうし。
 2002年に「Yankee Hotel Foxtrot」ですでに今っぽい曲を書いていた彼らに、最高のメンバーが加わって、ライブバンドとしても地力を高めてたんだなあ。バンドっていいなぁ。


music 踊れるけど、楽しいかと言われるとそうでも。vo.のパフォーマンス内にこもってるのが気になる。降りてきても客に見向きもしないし…CSSのラブフォックスを見習ってほしい。


3日目そして全体のベストアクト:wilco
これはcake→wilcoの流れで気づいたことだけど、

  • 日頃ヒップホップやR&Bと戦っているであろう、USロックの完成度の高さに脱帽。
  • キーボードが、cakeはトランペットと打楽器、wilcoはギターと打楽器を兼ねていた。キーボードだけ弾けても使えないんだなあ…סּ_סּ

*1:http://46252.blog11.fc2.com/blog-entry-18.html

*2:「ティナリウェンの新作にネルス・クライン(ウィルコ)らが参加」おお、今日の昼間出てたマリのバンド。幅広いな

*3:「チボマットの本田ゆかさんと結婚」もうwilco毎年来日しちゃいな!

cake

 小粋で素敵なてくてくロック、cake。前回観た時になぜ気づかなかったんだろう。ギターがすごい。1フレーズごと仕事が違う。緻密。だからこそ少ない音数で効果的。他の楽器も、ライブ数をこなしているからか、音に贅肉が一つもない。
 vo.のコール&レスポンスの要求水準が高い。しかも向かって左側の客にばかり難しいフレーズを振ってくる。


 いえいえ、みんな「ムリムリw」って温かく笑ってました。