#33①

 山南さんは、急がない明里に対し、穏やかな顔をしている。「逃げた上での平穏な暮らしも、京都に戻っての死もどっちでもあり」と言わんばかり。・・・沖田が来た。迷いは一瞬だった。しかし大津か。近っ!
 近藤どんは「察せなかった自分を恥じ入るばかり」とおっしゃる。近藤の短所は「対人面の観察眼がない」というわけでしょうか。


 さて、みんなの猛反対劇。ちょっと、しつこい。八木家の抗議は要らなかったな。
 土方が島田に「やっぱり呼んだ」と言うシーン。1回目は分からなかったけれど、土方は永倉と左之助の気持ちを汲んだんですね。しかも、うさんくさげに見ている武田の注意を、「身長伸び薬」の方へ逸らす。さすが策士です!
 斎藤一が「お互いを敬い、尊敬しあっているように見えた」ってセリフ吐くと、なんか説得力ない。切腹シーンでもかんなり動揺してるし。いきなり人間の血が通ってる感じです。キャラの焦点がぼやけてきたな〜。


 山南どんは穏やか。自分で障子を何度も閉めに行く。山南どんはこの上なく優しい。「あなたに会えて良かった」という思い出話や、隊の今後の話。土方にも「くやむことはない」との言葉を贈り物。山南どんにはあと半日しかない。もうちょっとしか味わえない世界は密度が濃く、一瞬一瞬が貴く感じるだろう。世界はさぞかしキラキラ輝いて映るのだろう。障子紙からあふれる光。明里の菜の花と笑顔。
 明里には泣けた。にこにこ笑って見送る強さを持った明里と、山南さんの関係は対等(フィフティー・フィフティー)だったんだな、と実感できて嬉しかった。


 いよいよ切腹。顔をゆがめる隊士たち・・・武田観柳斎がフツーだ!そこまでお前らしいんかい!と笑えた。
 気合いの入りまくった切腹の演技、伝わってきました。山南さん。節介のタイミングを告げる「おきたくん・・・」のささやきまで、なんてあなたらしいんだ!別れたくないです!


 今回の最も目立ってた大賞、伊東甲子太郎。一首キター!一番まずいタイミングで一番痛いことやらかしました。今回の大河で一番心情的にやりたくない役ですね。がんばれ、谷原くん。
 最後、土方の泣き顔のくずれっぷり。1回目は笑った。2回目はちょっとウルウル。