イジー・トゥルンカ展
イジー・トゥルンカ展、良かった!500円で原画も制作現場のVTRも短編も長編も楽しめるってえらい!おなかいっぱいです。
原画も良かった。デザイン的な絵もあるけれども、私はラフな感じで描かれた絵がグッときた。大人の人はラフに描くと○△□を合体させたような体なのに、肉の厚みが生々しくて、躍動感があってかっこいい。あと、絵コンテの超ラフ絵も勢いがあって描いてて楽しそー!ってな感じ。
制作現場のVTRは緊張感があった。人形に目を入れるシーン。適当な鑑賞体制だった小学生も思わず見入る。一筆でスススっと上品な目とまゆ。「すごーい」。・・・そして2筆3筆・・・10筆ぐらい入る頃には、グロ怖い顔に。「ちょっとちがう」「気持ち悪い」と小学生終了。・・・しかし世の中にはこのグロ怖さの良さが分かる小学生ってのもいるんだろうな。・・・嫉妬。
人形劇の背景の発泡スチロールまで自分で切り出してる。そこで思ったのは、大道具小道具まで全部手作りしてるなんて、アメリカとかではあり得ないんじゃないか?「大道具<人形作り」とステータスが確立してそう。分業するのが当たり前で疑問をもたないような環境がありそう。・・・イジーがアメリカ人じゃなくて良かった。おかげですばらしい小道具たちにも舌鼓を打てるのだから。
短編は「悪魔の水車小屋(20分)」、長編は「皇帝のナイチンゲール(70分くらい?)」を見ました。静かな画面。だからこそちょっとした動きにいろんな機微が込められている。読み解こうと見入ってしまう。ドーパミン*1的な喜びに慣れた小学生、このセロトニン*2系の喜びにについてこれるか?フフフ・・・・・・zzz・・・zzおっと自分が寝てた。肝心なオチをごっそり見落とした。
まあ良し。映像だけでおなかいっぱい。ガラス玉の幾重にも重なったのれん、中国の子ども皇帝の目(典型的なちっちゃなつり目なんだけれど、まつげびっしりでかわいい)、背景の色・・・すみずみまでびちっと美意識が行き届いてる世界に感嘆。
カンヌで賞をとった「真夏の夜の夢」もいつか見たいです。「ぽすれん」とかにあるかな?