ロボコン(2003)古厩智之監督

「まぶだち」という映画が忘れられない*1。この監督なら観てみたい、とBSで「ロボコン」。

長澤まさみ小栗旬伊藤淳史塚本高史で「ロボコン」。 うん、まあ普通に「ウォーターボーイズ」あたりかと思うよね。 ところがどっこい、恐ろしく地味。淡々としてる。「間」が多い。画面はロングショット。音楽はなんだか不穏だ*2

でもすんごく良かった。 派手な手法をいっさい使わずに、それでいて(だからこそ?)、心の機微がしっかり描けている。 「間」がいっぱいある。 でも、ああ、あるなあ、って感じの「間」で、なんかその「間」の間にいろんなことを考えちゃって楽しい。小栗旬演ずるところの設計君の人との付き合えなさ加減とか、伊藤淳史演ずる部長の自信の無さとかに、「アイタタター」とか (笑) とか 「いけいけー!」とか思わず口走っちゃいました。一緒に青春しちゃいますよ。

対戦相手のロボットはアイディアいっぱいで個性的。普通のロボコンより手に汗にぎったよ。これをノンカットで撮ったなんてすごいなあ。

やっぱり好きだなあ、この監督。 最新作は「さようならみどりちゃん」か。南Q太も好きだから楽しみですばい。

*1:のどかな田舎での男子中学生3人の物語・・・と思いきや鬼教師小林が優等生を罵倒した場面から心の風景が一変する、すんごいスリリングな映画

*2:明るいでも暗くもない音楽。長調で、不協和音が多い。でもそれがこの映画にぴったり。「パシフィック731」は「アカルイミライ」も手がけてるとか。観てみよー